私が何か良いペンネームはないかと古語辞典を見ていた時、ある記述を見つけた。
なぜ古語辞典を見たかといえば、この「ラクイラ愛好会」はあくまで日本語の話者を対象としたものであるので、イタリア語の名前では適さないだろう(呼びづらい)と考え、英語の名前ではありきたりであるとも思い、現代日本語では「この名前にしよう!」と思うような素敵な言葉を見つけられなかったことにある。
「てには」(もしくは「てにをは」)というのは日本語の古語において、「助詞」を表していたそうだ(私は日本語の文法についてあまり詳しくはないので、詳しくは読者の皆さんのほうが知っているであろうが)。
そして、ある和歌か古い文法書で、それを「出葉」と漢字を当てていたということを知った。
詳細は忘れてしまったが、「文章という『木』に色を付け、彩りを加える『葉』のような役割を、てには(助詞)が担っている」という意味らしい。
私は、このブログやSNSアカウント等を、多くの人に見てもらいたいとは思っていない。
なぜなら、この話題に関心を持つ人はあまり多くはなく、この情報を必要としている人がたくさんいるとも思っていないからだ。
それよりもSNSやブログにおいては、楽しい話や、笑いをもたらす話や、もしくは多くの人の共感を呼びやすい話を投稿したほうが、精神衛生上有効であり、また、多くの人に読まれるということも十分理解している。
ただ、一部(イタリアに友人がいる人や、防災に興味がある人、また各国の事例を比較したい人、もしくはイタリアの秘境及びアブルッツォ州に興味のある人)の人間が「もっと知りたい」とか「もっと情報を知りたい」と思った場合に、情報を探しづらい環境にあるため、その人たちのために「ネットの片隅に」そう、まるで木に彩りを添える葉のように、情報をどこかに置いておきたいと思っている。