イタリア中部地震の記事の書き起こし及び翻訳を行っています。
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
私にはラクイラ(イタリア中部の都市)に友人達がいるが、彼らにウェルビーイング(精神的に健康でいること)のコツを私は教わった。
彼らに直接聞いたわけではないが、彼らと関わることでそのコツが見えてきたのだ。
ある友人は、陶芸が趣味で、長らくコンテストにも応募しているという。
ある友人は、詩を書くのが上手で、私はいつもその詩に感動している。
ある友人は、絵(油彩画)を書くのが得意で、いつも素晴らしい作品をインスタグラムに載せている。
ある友人は、小説に類稀なる才能があり、小説投稿サイトに作品を載せている。
これはラクイラの友人達に限った話ではなく、おそらく大多数のイタリア人にあてはまる(情報源は私が関わった人達)のだが、彼らは、そしておそらく大多数の日本人も、なにか優れた特技を持っている人がいるのだ。
本人の気づいていないものも含めて。
私の友人達(これはラクイラの人々に限らない)には本当に悲しいことや辛いことが次々と起きている。
ある友人は両親を突然事故でなくしたり、ある友人は長年親しくしていた兄弟を病気でなくしたりしている。
ラクイラに住むある友人は震災後ずっと失業中だったり、故郷を地震により追われたりした人たちもいる。
それでも彼らが今日もツイッターに詩を載せたり、今日も小説投稿サイトに小説を書いたりしているのは、こういうことだ。
苦しみを詩に変える。悲しみを小説に変える。
つまり、彼らは山のように悲しい出来事があっても、それらを芸術に昇華しているのだ。